人とのつながり

ひとりの時間は好きだけど、孤独にならないか心配。21日間の日記研究では、自分で選んだひとり時間なら一日の満足度は下がらなかった

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わかっている度 ★★☆ 中研究3本・公的指針0件を整理
雪が積もった明るい森の小道
Photo: Oliksiy Yakovlyev / CC0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的機関のデータ・指針をAIが調べて整理しました(商品の紹介や診断はしていません。出典は末尾)。

買い物も調べ物も、ひとりで済む時代になりました。ひとりの時間は落ち着くのに、「このままで孤独にならないかな」と少し心配になる。研究では、ひとりの時間は孤独につながることもあれば、心を休める時間にもなっていました。分かれ目の一つは、その時間を自分で選んだかどうかでした。

3行でわかる

  1. 英国と米国の178人の21日間の日記研究では、ひとりの時間が長い日ほど孤独を感じやすい一方、ストレスは低めでした。
  2. その日のひとり時間を「自分で選んだ」と感じていた日は、ひとりの時間が長くても一日の満足度は下がっていませんでした。
  3. ひとりの時間を予定として選び、その良さを思い出し、ひとりが多い日は短い会話を1つ足すのが予防の手がかりです。

01 結論から言うとひとりの時間が好きだと、孤独になりやすい?

ひとりの時間が好きなこと自体は、孤独の原因とは言えません。日記研究では、ふだんからひとりの時間が長い人が全体として孤独なわけではなく、自分で選んだひとり時間は満足度を下げていませんでした。

心理学では、ひとりでいる状態を「孤独(さみしさ)」と区別して「ひとりの時間(ソリチュード)」と呼びます。さみしさは、望むつながりが足りないと感じる気持ちです。ひとりでいることと、さみしいことは同じではありません。

ただし、ひとりの時間に心配な面がないわけではありません。いつもよりひとりの時間が長かった日は、孤独を感じやすくなっていました。「ひとりの時間をやめる」より、「ひとりの時間の選び方」を整えるほうが、研究に沿った予防になります。

02 研究とデータでわかっていること孤独になるひとり時間と、ならないひとり時間の違いは?

違いの一つは「自分で選んだかどうか」でした。自分で選んだと感じた日は、ひとりの時間が長くても満足度は下がらず、ひとりの時間の良さを知ってから過ごすと、穏やかな気分が増えていました。

21日間英国・米国の35歳以上178人が毎日の過ごし方を記録した日記研究(2022年に実施、2023年発表)
10分孤独を感じやすい米国の224人が、スマホを置いてひとりで過ごした実験の時間(2025年掲載)
約200語ひとりの時間の良さを伝える短い文章。読んでから過ごした人は穏やかな気分が増えていた(同じ実験)

Weinstein ほか / レディング大学ほか(2023年)[1]

毎日、その日の出来事を振り返って、ひとりで過ごした時間を記録してもらいました。ひとりの時間が長い日ほど、孤独を感じやすく、一日の満足度も低めでした。一方で、その日のひとり時間を自分で選んだと感じていた日は、満足度は下がらず、孤独の増え方も小さくなっていました。ひとりの時間が長い日はストレスが低く、「自分らしくいられた」という感覚も高めでした。誰にでも当てはまる、ひとりと人付き合いの「ちょうどいい割合」は見つかりませんでした。

対象: 英国と米国の35歳以上の178人(平均47歳)、21日間・約3,000日分の記録 / 限界: 記録と気分の関連を見た研究で、原因と結果は区別できません。孤独が小さくなった点は、厳しめの基準で見直すと確かとは言えませんでした。

Rodriguez ほか / ミシガン大学・ハーバード大学(2025年)[2]

孤独を感じやすい人を3つのグループにくじで分け、「ひとりの時間の良さ」「孤独はよくあること」「関係のない話題」のいずれかの短い文章を読んでもらいました。その後、スマホなどを別の部屋に置いて、10分間ひとりで過ごしてもらいました。ひとりの時間の良さを読んだ人は、関係のない話題を読んだ人より、落ち着き・満ち足りた気分が大きく増えていました。「孤独はよくあること」を読んだ人では、はっきりした差はありませんでした。

対象: 孤独感の尺度で高めの点だった米国ボストン周辺の大学生と地域住民224人 / 限界: 研究室での10分間の結果で、日常の長いひとり時間に当てはまるかはわかりません。

Nguyen, Weinstein, Ryan(2022年)[3]

7日間、ひとりで過ごした時間の体験を記録してもらった2つの研究では、内向的かどうかは、ひとりの時間を好むことにも、ひとりの時間を楽しむ動機にも関係していませんでした。楽しむ動機と関係していたのは、ふだんから自分の気持ちに沿って、押しつけられずに行動を選ぶ傾向でした。

対象: 米国の大学生183人と287人(2つの研究、18〜28歳) / 限界: 若い大学生が中心で、働く世代や高齢の人に当てはまるかはわかりません。

03 まだわかっていないことひとりの時間は、何時間までなら大丈夫?

まだわかっていません。21日間の日記研究では、誰にでも当てはまる「何時間まで」という目安は見つかりませんでした。ひとりの時間とAIやネットの使い方の関係も、ほとんど調べられていません。

  • ひとりの時間をスマホやAIとのやりとりで過ごす場合と、何もせずに過ごす場合で、孤独への影響が違うかは調べられていません。
  • 日記研究は数週間の記録で、何年も続いたときにどうなるかはわかりません。
  • 対象は英国・米国の人で、日本の人に同じ結果が出るかは確かめられていません。

04 今日からできるセルフケアひとりの時間を、孤独にしないためには?

ひとりの時間を自分で選んだ予定にすること、その良さを短く思い出してから過ごすこと、ひとりが多い日は短い会話を1つ足すことが、研究に沿った予防の工夫です。

1

ひとりの時間を「予定」として選ぶ

「土曜の午前はひとりで散歩」のように、ひとりの時間を自分で決めて手帳に書きます。予定が流れて空いた時間より、選んだ時間として過ごせます。

目安 週に1〜2回・1回30分から

2

始める前に、ひとりの時間の良さを1つ思い出す

「頭が休まる」「好きなことに集中できる」など、ひとりの時間で良かったことを1つ思い浮かべるか書いてから始めます。実験では、良さを読むだけで穏やかな気分が増えていました。

目安 1分

3

ひとりが多かった日は、短い会話を1つ足す

いつもよりひとりの時間が長くなった日は、店員さんへのひとことや家族への短い電話など、小さな会話を1つ入れます。孤独を感じやすかったのは、いつもよりひとりが長い日でした。

目安 1日1回・数分

店員とのひとことのような小さなつながりの効果は「AIやネットで用が足りて、人と話さない日が増えた」で、AIとの会話でさみしさがまぎれるかは「AIと話すと孤独はまぎれる?」で、ひとりの休日に落ち着かない気持ちは「休むことに罪悪感がある」で整理しています。

05よくある質問

ひとりの時間が多い人は、孤独な人なの?

そうとは限りません。英国と米国の35歳以上178人の21日間の日記研究では、ふだんからひとりの時間が長い人が、全体として孤独を強く感じているわけではありませんでした。孤独と関わっていたのは、その人にとっていつもよりひとりの時間が長かった日のほうでした。

ひとりが好きなのは、内向的だから?

研究ではそうとは言えません。米国の大学生を対象にした2つの7日間の日記研究では、内向的かどうかは、ひとりの時間を好むことにも、ひとりの時間を楽しむ動機にも関係していませんでした。関係していたのは、ふだんから自分の気持ちに沿って行動を選ぶ傾向でした。

ひとりの時間と人と会う時間の、ちょうどいい割合はある?

見つかっていません。21日間の日記研究では、誰にでも当てはまる「最適な割合」は確認されませんでした。何時間かよりも、そのひとり時間を自分で選んだかどうかのほうが、一日の満足度と関わっていました。

つらい状態が2週間以上続くときや、日常生活に支障があるときは、医療機関や、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)などの相談窓口に相談できます。

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出典

  1. Weinstein, N., Vuorre, M., Adams, M., & Nguyen, T.-v. (2023). Balance between solitude and socializing: everyday solitude time both benefits and harms well-being. Scientific Reports, 13, 21160. https://doi.org/10.1038/s41598-023-44507-7
  2. Rodriguez, M., et al. (2025). Solitude can be good—If you see it as such: Reappraisal helps lonely people experience solitude more positively. Journal of Personality, 93(1), 118–135. https://doi.org/10.1111/jopy.12887
  3. Nguyen, T.-v. T., Weinstein, N., & Ryan, R. M. (2022). Who enjoys solitude? Autonomous functioning (but not introversion) predicts self-determined motivation (but not preference) for solitude. PLoS ONE, 17(5), e0267185. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0267185