人とのつながり

孤独な時期が続いて、気持ちが沈んだまま戻らない。18〜24歳の6件の研究のまとめでは、人とのつながりを増やす取り組みで落ち込みが少し軽くなっていた

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わかっている度 ★★☆ 中研究3本・公的指針0件を整理
静かな湖と桟橋
Photo: Petar Milošević / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的機関のデータ・指針をAIが調べて整理しました(商品の紹介や診断はしていません。出典は末尾)。

人と会わない時期が続いて、気づけば気持ちが沈んだまま戻らない。誘われても腰が重く、そのまま一人で過ごしてしまう。そんな状態から抜け出したいと感じる人は少なくありません。18〜24歳を対象にした6件の研究のまとめでは、人とのつながりを増やす取り組みのあと、落ち込みの点数が少し下がっていました。

3行でわかる

  1. 18〜24歳の6件の研究のまとめ(2025年)では、人とのつながりを増やす取り組みで、落ち込みの点数が小さく下がっていた。
  2. オンラインの40件の試験のまとめでは、一人で進める方法より、グループで行う方法のほうが孤独を減らす効果が大きめだった。
  3. 立て直しは、同じ顔ぶれと定期的に会う場を1つ選ぶ、少人数で本音を話す、所属先を書き出して1つ戻る、から始められる。

01 結論から言うと孤独で沈んだ気持ちは、人とのつながりで戻る?

少し軽くなる可能性があります。18〜24歳を対象にした6件の研究のまとめでは、つながりを増やす取り組みのあと、落ち込みの点数が小さく下がっていました。ただし研究の数は少なく、効果も小さめです。

ここでいう「つながりを増やす取り組み」は、大学などで行われた少人数の集まりや、人との関係づくりを練習するプログラムです。多くは週1回60〜90分の集まりを、4〜10週間続ける形でした。

孤独が長く続くと、人に会うこと自体がおっくうになりがちです。それは意志が弱いからではありません。研究で調べられていたのも、気合いで人に会う方法ではなく、決まった場で少しずつ関わる形の取り組みでした。

02 研究とデータでわかっていること一人で頑張るのと、集まりに入るのはどちらがいい?

研究では、グループで行う方法のほうが効果が大きめでした。オンラインの40件の試験のまとめでは、一人で進める心理的な方法より、グループで行う方法のほうが孤独を減らす効果が大きい結果でした。

6件18〜24歳を対象に、つながりを増やす取り組みと落ち込みを調べた研究(2000〜2023年の論文)
−0.19落ち込みの点数の変化(標準化平均差。偏りの大きい研究を除いた4件。小さい効果)
−0.34グループで行う心理的な方法の孤独への効果(オンラインの試験6件、2022年以降の論文)
174人孤独と落ち込みを抱えた15〜25歳を1年間追ったオーストラリアの試験の人数

Vazquez Alvarez ら(2025)[1]

人とのつながりを増やす取り組みを受けた若い大人は、受けなかった人と比べて落ち込みの点数が少し下がっていました(6件すべてで−0.22、偏りの大きい2件を除くと−0.19)。ほとんどの研究で、所属感や人間関係などつながりの面に良い変化がありました。一方、孤独の点数をまとめた分析(3件)では、はっきりした差はありませんでした。

対象: 18〜24歳の一般の若い大人を対象にした6件(米国3件、カナダ・オーストラリア・韓国が各1件)。5件は大学生 / 限界: 研究の数が少なく、多くに偏りの心配がありました。落ち込みが軽くなったのが、つながりが増えたためかは確かめられていません。

Hansen ら(2025)[2]

2022年以降に発表された、孤独と孤立へのオンラインの方法のランダム化試験40件(6,062人)をまとめた研究です。グループで行う心理的な方法の効果は−0.34で、一人で進める方法の−0.19より大きめでした。会話するロボット(2件)では、はっきりした効果は見られませんでした。

対象: 若い人から高齢者まで。約3分の1が若い人の研究 / 限界: 21件で偏りの心配が大きいとされ、効果が数か月後まで続くかのデータはわずかでした。

Cruwys ら(2021)[3]

孤独と落ち込みを抱えた若い人174人が、5回のグループの集まり(8週間)を受けました。半分は所属するグループとのつながりを育てる方法、半分は考え方を整える認知行動療法です。どちらでも症状は改善しました。その後に新型コロナのロックダウンが重なった人では、認知行動療法を受けた人のほうが孤独と落ち込みがぶり返しやすい結果でした。

対象: オーストラリアの15〜25歳(平均19歳、女性74%) / 限界: ロックダウンは予定外の出来事で、たまたま得られたデータの分析です。2つの方法を1対1で比べた差は、はっきりしないものもありました。

03 まだわかっていないこと働く人やAIの話し相手でも、同じ結果になる?

まだわかりません。研究の多くは欧米の大学1年生などで、働く若い人や日本の人、25歳以上の研究はほとんどありません。AIと話すことで孤独が減るかを確かめたランダム化試験も見当たりませんでした。

  • 18〜24歳のまとめに入った研究は6件だけで、5件が大学生でした。職場の若い人や、仕事をしていない人の研究はほとんどありません。
  • 落ち込みは少し下がりましたが、孤独の点数ははっきり下がっていませんでした(3件のまとめ)。
  • 大規模言語モデルを使った話し相手のAIについては、2022年以降のランダム化試験は見つからなかったと、オンラインの方法のまとめの著者らが書いています。
  • 効果が何か月、何年続くかは、研究によって結果が分かれています。米国の研究では、8.5年後に落ち込みへのはっきりした効果は見られませんでした。

04 今日からできるセルフケア孤独で沈んだ気持ちを、立て直すには?

一人で頑張るより、決まった場で少しずつ関わることです。研究で使われた方法を参考に、お金をかけずに始められる工夫を4つ挙げます。

1

同じ顔ぶれと定期的に会う場を1つ選ぶ

趣味の集まり、地域の活動、社内の勉強会など、毎回だいたい同じ人がいる場を1つ選びます。研究の多くは、週1回の集まりを数週間続ける形でした。

目安 週1回・まず4週間

2

少人数で「最近どう?」を少し本音で話す

3〜5人ほどの場で、近況や困っていることを一つだけ話します。米国の大学の試験では、少人数で率直に支え合う会話を重ねる方法で、落ち込みと孤独が低くなっていました。

目安 1回15分ほど

3

所属先を書き出して、1つ戻る・1つ足す

家族、昔の友達、趣味、職場、地域など、自分が属している(属していた)グループを紙に書き出します。その中から、戻れそうな場か、新しく入れそうな場を1つ選びます。所属するグループとのつながりを育てる方法を参考にした工夫です。

目安 10分

4

AIやアプリは「会う約束」までのきっかけにする

集まりを探す、誘いの文面を考えるなど、AIやアプリは入り口に使い、実際に人と会う約束まで進めます。一人で使うアプリの試験では、提案された交流の課題がほとんど実行されていませんでした。

目安 1回5分

誰とも話さない日が続くときは「今日も誰とも話していない」、疎遠になった人への連絡は「昔の友達に連絡したいけど気まずい」、在宅勤務での孤独は「在宅勤務で雑談がなくなって孤独」も参考になります。

05よくある質問

孤独で気分が落ち込むのは、自分の性格のせいですか?

性格のせいとは言えません。18〜24歳のまとめの著者らは、この年代は社会・環境・学業・経済などの変化が重なり、孤独と心の不調が起きやすい時期だと説明しています。この論文が紹介している先行研究では、若い大人の孤独は1976年以降増えていました。

AIと話していれば、孤独はまぎれますか?

研究ではまだ結論が出ていません。オンラインの方法のまとめでは、会話するロボットの2件の試験で孤独へのはっきりした効果はなく、話し相手のAIのランダム化試験は見つかっていませんでした。詳しくは「AIと話すと孤独はまぎれる?」で整理しています。

人に会うのがしんどいときも、集まりに行ったほうがいいですか?

無理に行く必要はありません。オーストラリアの研究では、孤立感と中くらいのつらさを抱えた大学生が、週1回のグループの集まりのあと、落ち込みと孤独が軽くなっていました。まずは短時間で抜けられる場や、知り合いが一人いる場から試すと負担が小さくなります。

つらい状態が2週間以上続くときや、日常生活に支障があるときは、医療機関や、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)などの相談窓口に相談できます。

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出典

  1. Vazquez Alvarez C, Mirza L, Das-Munshi J, Oswald TK (2025). Social connection interventions and depression in young adults: a systematic review and meta-analysis. Social Psychiatry and Psychiatric Epidemiology, 60(3), 549–562. https://doi.org/10.1007/s00127-024-02722-1
  2. Hansen T, Johansen R, Kirkøen B, Stene-Larsen K, Straiton M, Tornes RA, Reneflot A (2025). Digital bridges to social connection: A systematic review and meta-analysis of digital interventions for loneliness and social isolation. Internet Interventions, 41, 100856. https://doi.org/10.1016/j.invent.2025.100856
  3. Cruwys T, Haslam C, Rathbone JA, Williams E, Haslam SA (2021). Groups 4 Health protects against unanticipated threats to mental health: Evaluating two interventions during COVID-19 lockdown among young people with a history of depression and loneliness. Journal of Affective Disorders, 295, 316–322. https://doi.org/10.1016/j.jad.2021.08.029