人とのつながり

昔の友達に連絡したいけど気まずい。送れたのは3人に1人前後、背中を押したのは「練習」だった

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わかっている度 ★★☆ 中研究3本を整理出典照合済み(2026-10-03)
窓辺の机に置かれたノートパソコンとスマホ、ノート
Photo: www.Pixel.la Free Stock Photos / CC0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的機関のデータ・指針をAIが調べて整理しました(商品の紹介や診断はしていません。出典は末尾)。

ふと思い出した昔の友達。元気かなと思うのに、「今さら連絡したら変に思われるかも」と指が止まる。そんな経験は珍しくありません。研究では、多くの人が疎遠になった大切な友達を持ちながら、実際に連絡できる人は少ないことがわかっています。そして、受け取る側は送る側が思うより喜んでいる、という結果も続いています。

3行でわかる

  1. カナダの大学生の調査では、9割が「大切なのに疎遠になった友達がいる」と答えましたが、連絡したい気持ちは「どちらでもない」程度でした。
  2. 送る時間と連絡先がそろっていても、実際に送れたのは3人に1人前後でした。受け取る側は、送る側の予想より連絡を喜ぶという研究もあります。
  3. 先に今の友達へ短いメッセージを送る「練習」をしたグループでは、昔の友達に送った人の割合が31%から53%に増えました。

01結論から言うと

連絡をためらうのは、あなただけではありません。研究では、送りたい気持ちがあっても送れない人が多数派でした。気まずさは相手の反応を低く見積もる心のくせと関係しており、短い練習が後押しになる可能性があります。

長く連絡していない相手は、昔は親しくても、だんだん知らない人のように感じられてきます。

AkninとSandstromの研究では、疎遠になった友達への連絡のためらいは、見知らぬ人に話しかけるときのためらいと同じくらいでした。相手が知らない人のように感じられるほど、連絡したい気持ちは弱くなっていました。

一方で、連絡を受け取る側は、送る側が思うより喜んでいることも、別の研究でくり返し示されています。気まずさの予想が、実際より大きくなりやすいのです。

02研究とデータでわかっていること

疎遠になった友達がいるのはごく普通で、連絡をためらうのも多数派です。受け取る側の喜びは過小評価されやすく、先に今の友達へ連絡する練習で、送った人が増えた実験があります。

90.9%大切なのに疎遠になった友達がいると答えた人(カナダの大学生401人)
27.8%時間と連絡先がそろっていても、実際にメッセージを送った人(英米加の大人453人)
31%→53%今の友達に送る練習をしたグループで、昔の友達に送った人の割合(英国の大学キャンパスで194人)

AkninとSandstrom(2024年)[1]

7つの研究で、疎遠になった友達への連絡を調べました。最初の調査では90.9%が疎遠になった大切な友達がいると答えましたが、連絡したい気持ちは7段階の真ん中(どちらでもない)程度でした。ためらう理由で最も強かったのは「相手が自分からの連絡を望んでいないかも」、次が「今さら連絡するのは気まずい」でした。

対象: カナダの大学生401人(平均19.2歳) / 限界: 自分で答えた調査で、実際に連絡するかどうかは別の研究で確かめています。

AkninとSandstrom(2024年)[1]

別の実験では、連絡したい相手を思い浮かべ、2分間でメッセージを書く時間をとってもらいました。それでも実際に送った人は27.8%でした。「迷わず送って」と促しても、似た条件の次の実験で「短い連絡は親切な行動で、相手にも喜ばれやすい」と伝えても、送る人の割合ははっきり増えませんでした。

対象: 英国・米国・カナダの大人453人(平均39.3歳)。似た条件の別の実験(604人)でも、送ったのは36.8% / 限界: 送ったかどうかは本人の回答で、実際の送信は確かめていません。

AkninとSandstrom(2024年)[1]

最後の実験では、3分間で今の友達や知り合いに短いメッセージを送ってもらいました(平均3人ほど)。その後に昔の友達に送った人は53%で、SNSを眺めたグループの31%より多くなりました。見知らぬ人と話す不安を和らげる方法として知られる「練習」を応用したものです。

対象: 英国の大学キャンパスで集めた194人(平均23.2歳) / 限界: 一度きりの実験です。欧米の参加者が中心で、ほかの国で同じ結果になるかはわかっていません。

Liuら(2023年)[2]

短いメッセージや小さな贈り物で、身近な人に連絡したときの受け止め方を調べた実験です。受け取った側の喜びは、送った側の予想を一貫して上回りました。受け取る側は「連絡が来た」という驚きに注目しやすく、それが喜びにつながっていると考えられています。この差は、ふだん親しさが薄い相手ほど大きくなりました。

対象: 事前に計画を登録した一連の実験 / 限界: 要旨で確認できた範囲の紹介で、疎遠になった友達だけを対象にした研究ではありません。

KumarとEpley(2018年)[3]

感謝の手紙を書いた人に、受け取った相手の気持ちを予想してもらいました。書いた人は、相手が感じる気まずさを大きく見積もり、相手のうれしさを小さく見積もっていました。気まずさを大きく予想する人ほど、感謝を伝えたい気持ちが弱い関連もありました。

対象: 3つの実験 / 限界: 感謝の手紙の研究で、疎遠になった相手への連絡とは場面が違います。

03まだわかっていないこと

日本で同じ結果になるかは、まだ確かめられていません。連絡したあと関係がどう続くか、けんか別れした相手の場合どうかも、研究はほとんどありません。

  • 紹介した研究の参加者は、カナダ・英国・米国など欧米の人が中心です。日本の人づきあいの習慣で同じ結果になるかはわかっていません。
  • 「練習」の効果は一度の実験で確かめられた段階で、ほかの研究者による確認はこれからです。
  • 連絡を送ったあと、関係が続いたかどうかまで追いかけた研究は見当たりません。
  • 研究は、自分が「また話したい」と思える相手を対象にしています。けんか別れなど、つらい終わり方をした相手には当てはまらない可能性があります。

04今日からできるセルフケア

立派な文章は要りません。今の友達に一言送って手を慣らし、短い「元気?」を送る。それだけで十分です。返事がなくても、それはあなたの価値の判定ではありません。

1

先に今の友達へ一言送って、手を慣らす

実験で効果があったのは、昔の友達の前に、今の友達や知り合いに短いメッセージを送ることでした。スタンプ1つや「最近どう?」でかまいません。

目安 3分・2〜3人

2

思い出したきっかけを1行で書く

「この曲を聴いて思い出した」「近くを通った」など、連絡の理由を一言添えると、相手も返しやすくなります。誕生日は、研究でも連絡の理由として一番受け入れられやすいものでした。

目安 1〜2分

3

短く送って、返事を急がない

「元気にしてる?急に思い出して」程度の短い文で十分です。実験で参加者が書いたメッセージは、平均44語ほどでした。送ったら、返事を待つ時間は考えないようにします。

目安 1回・50字前後

4

相手を「1人だけ」選ぶ

候補を全部並べると迷いが増えます。「また話したい」と自然に思える人を1人だけ選び、今日はその人だけにします。

目安 5分

05よくある質問

何年も連絡していない友達に、急に連絡したら迷惑?

迷惑かどうかは相手次第ですが、研究では、受け取る側は送る側の予想より連絡を喜んでいました。親しさが薄くなった相手ほど、この予想のずれは大きくなっていました。

昔の友達に送るメッセージは何て書けばいい?

長い説明は要りません。思い出したきっかけと「元気にしてる?」の一言で十分です。返事を求める言い方を避けると、相手も気軽に返せます。

返事が来なかったらどうしよう、と不安になる

返事が来ない理由は、忙しさや見落としなど、あなたと関係ないことも多くあります。研究でも、人は相手の反応を悪く見積もりやすいことがわかっています。

相手から連絡が来るのを待つのはだめ?

だめではありません。ただ研究では、人は連絡を受けたい気持ちのほうが、自分から送りたい気持ちより強い傾向がありました。お互いが待っている可能性もあります。

出典

  1. Aknin LB, Sandstrom GM (2024). People are surprisingly hesitant to reach out to old friends. Communications Psychology, 2, 34. https://doi.org/10.1038/s44271-024-00075-8
  2. Liu PJ, Rim S, Min L, Min KE (2023). The surprise of reaching out: Appreciated more than we think. Journal of Personality and Social Psychology, 124(4), 754-771. https://doi.org/10.1037/pspi0000402
  3. Kumar A, Epley N (2018). Undervaluing gratitude: Expressers misunderstand the consequences of showing appreciation. Psychological Science, 29(9), 1423-1435. https://doi.org/10.1177/0956797618772506