休憩のタイミングがわからず、集中が続かない。25分ごとに休む方法と自分で決めて休む方法は、3件の実験で結果が分かれていた

画面の前で作業を続けて、気づけば集中が切れている。いつ休めばいいのかわからず、「25分ごとに休むといい」という話を見て迷う人は少なくありません。結論から言うと、休憩そのものは疲れを少し減らしますが、「時間を決めて休む」と「自分で決めて休む」のどちらが良いかは、研究で結果が分かれています。
3行でわかる
- 10分以内の短い休憩は、22件の研究のまとめで活力を少し上げ、疲れを少し下げていた。
- 時間を決めて休む方法は、ある実験では集中ややる気を高め、別の実験では自分で決めて休むほうが良い結果だった。
- 3件の実験のどれでも、課題を終えた量や理解度の差は見られなかった。合う休み方を試して選んでよい。
01 結論から言うと休憩は時間を決めて取るほうがいい?
どちらが良いかは、まだ決まっていません。大学生の3件の実験で結果が分かれ、作業の成果にはどの実験でも差がありませんでした。確かなのは、短い休憩を取ること自体に疲れを減らす効果がある点です。
時間を決めて休む方法の代表が「ポモドーロ・テクニック」です。25分作業して5分休むことをくり返します。休むタイミングを毎回考えなくてよいのが利点だとされています。
一方で、自分の調子に合わせて休む方法には、乗っているときに作業を止めなくてよい利点があります。研究では、この2つを比べた実験がまだ少なく、結果もそろっていません。中断されたあとに作業へ戻るコツは作業を中断されると戻れない悩みの記事にまとめています。
02 研究とデータでわかっていること決まった休憩と自由な休憩で、何が違った?
24分ごとに6分休む実験では、自由に休む人より集中ややる気が高いと答えていました。一方、12分ごとに3分休む実験では、自由に休むほうが集中しやすいと答えていました。
Albulescuら(2022)[4]
10分以内の短い休憩を調べた19本の論文(22の研究グループ、2,335人)のまとめです。休憩を取ると、活力は少し上がり(効果量0.36)、疲れは少し下がっていました(効果量0.35)。作業の成績全体への効果ははっきりしませんでしたが、休憩が長いほど成績の伸びが大きい傾向がありました。
対象: 職場の作業に当てはめられる、比較グループのある実験・準実験 / 限界: 成績が上がったのは負担の軽い作業だけで、頭を強く使う作業では、10分より長い休憩が必要かもしれないと著者らは述べている。
Biwerら(2023)[1]
オランダの大学生87人が、ふだんの自習の1日に、3つの休み方のどれかで勉強しました。24分ごとに6分休む(ポモドーロに近い)、12分ごとに3分休む、自分で決めて休む、の3つです。自分で決めて休んだ人は、1回の勉強も休憩も長くなり、疲れや気の散りやすさが高く、集中ややる気は低いと答えていました。
対象: オランダの大学の学部生・大学院生87人(自由に休む35人、24分+6分が25人、12分+3分が27人) / 限界: 気分はすべて本人の回答。注いだ努力の量や、課題を終えた量に差はなかった。内容は論文の要旨で確認した範囲。
Smitsら(2025)[2]
オランダの大学生94人が、2時間の自習を3つの休み方のどれかで行いました。25分ごとに5分休むポモドーロのグループは、自由に休むグループより疲れが早く増え、やる気も早く下がっていました。ただ、全体としての疲れややる気の水準、はかどった感覚、課題を終えた量、没頭の度合いには差がありませんでした。
対象: オランダの大学で心理学を学ぶ学生94人(自由に休む25人、ポモドーロ36人、集中が切れたら休み、休憩の長さは勉強時間で決める方法33人) / 限界: 学生が勉強する課題を自分で選んだため、難しさがそろっていない。約93%が女性で、人数も少なかった。
Göksuら(2026)[3]
オランダの大学生176人が、同じ文章(約4,600語)を読み、理解度テストを受けました。12分ごとに3分休むグループ(90人)より、自分で決めて休むグループ(86人)のほうが、元気・集中・やる気が高く、気が散りにくいと答えていました。疲れや退屈、ストレスの差はなく、テストの点にも差はありませんでした。
対象: オランダの大学の学部生・大学院生176人(18〜41歳) / 限界: 12分+3分は一般的なポモドーロの半分の長さで、短く頻繁すぎるという声が多かった。テストの信頼性は高くなかったと著者らは述べている。
4つの研究を並べると、休むこと自体は疲れを少し減らすが、「時間を決めるか、自分で決めるか」は、区切りの長さや作業の内容で結果が変わると言えます。Göksuらの実験では、休憩中に最も多かった過ごし方はSNSやメッセージの確認でした(挙がった活動の49.64%)。休憩中のスマホについてはパソコン作業の短い休憩の記事で整理しています。
03 まだわかっていないこと仕事の集中にも同じ結果が当てはまる?
まだわかっていません。比べた実験はオランダの大学生の自習ばかりで、職場で働く大人や、AIを使いながらの作業を調べた研究は見当たりません。
- 働く大人の仕事の場面でも、同じ結果になるか。3件の実験はどれも大学生の自習だった。
- どの長さの区切りが一番良いか。24分+6分、25分+5分、12分+3分で結果が違い、45分以上の区切りは比べられていない。
- 何日も続けたときに、効果が変わるか。3件とも1日や数時間の実験だった。
- 休憩中に何をするのが良いか。今回の3件の実験では、休憩中の過ごし方は自由だった。
04 今日からできるセルフケア集中が続かないとき、休憩をどう取ればいい?
まず休憩を取ること自体を決め、自分で休むのが苦手ならタイマーで区切ります。25分が短すぎると感じたら長くしてかまいません。数日試して、疲れにくい方を選ぶのが研究に沿ったやり方です。
休むのを忘れがちなら、タイマーで区切る
自分で決めると勉強も休憩も長くなりやすいという結果がありました。24〜25分作業して5〜6分休む区切りから試します。
目安 作業25分+休憩5分を2〜4回
区切りが短すぎると感じたら、長くする
短く頻繁な休憩は、流れを止めると感じる人が多くいました。作業を45分、休憩を10分のように延ばしてかまいません。
目安 作業45分+休憩10分
2つの休み方を数日ずつ試し、疲れ方を比べる
どちらが良いかは人や作業で違う可能性があります。作業のあとに疲れと集中を5段階でメモし、楽だった方を残します。
目安 それぞれ3日、メモは1回10秒
05よくある質問
ポモドーロ・テクニックは本当に効果がある?
結果は分かれています。オランダの大学生の実験では、24分ごとに6分休むグループのほうが集中ややる気が高かった報告がある一方、25分ごとに5分休む方法で疲れが早く増えた報告もあります。課題を終えた量や成績の差は、どの実験でも見られませんでした。
25分では短すぎて、集中が途切れる気がする。
そう感じる人は少なくありません。12分ごとに3分休む実験では、短く頻繁すぎるという声が多く、「45分勉強して10〜15分休む」ような長めの区切りを好む学生がいました。時間は自分に合う長さに延ばしてかまいません。
休憩は何分取ればいい?
10分以内の短い休憩を調べた22件の研究のまとめでは、休憩で活力が少し上がり、疲れが少し下がっていました。また、休憩が長いほど、休憩後の成績の伸びが大きい傾向がありました。まず5〜10分を目安にし、疲れが強い日は長めに取るのが研究に沿った使い方です。
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出典
- Biwer, F., Wiradhany, W., oude Egbrink, M. G. A., & de Bruin, A. B. H. (2023). Understanding effort regulation: Comparing 'Pomodoro' breaks and self-regulated breaks. British Journal of Educational Psychology, 93(S2), 353-367. https://doi.org/10.1111/bjep.12593
- Smits, E. J. C., Wenzel, N., & de Bruin, A. (2025). Investigating the Effectiveness of Self-Regulated, Pomodoro, and Flowtime Break-Taking Techniques Among Students. Behavioral Sciences, 15(7), 861. https://doi.org/10.3390/bs15070861
- Göksu, A., Wiradhany, W., & de Bruin, A. B. H. (2026). When to Take a Break: Comparing Effects of Systematic Short (Pomodoro) and Self-Regulated Breaks on Subjective Experience and Actual Learning. Behavioral Sciences, 16(7), 1158. https://doi.org/10.3390/bs16071158
- Albulescu, P., Macsinga, I., Rusu, A., Sulea, C., Bodnaru, A., & Tulbure, B. T. (2022). "Give me a break!" A systematic review and meta-analysis on the efficacy of micro-breaks for increasing well-being and performance. PLoS ONE, 17(8), e0272460. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0272460


