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夜のスマホのブルーライトで眠れなくなる?68人の実験では眠りのホルモンが下がったが、寝る約50分前にやめると睡眠そのものは大きく変わらなかった

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わかっている度 ★★☆ 中研究3本・公的指針0件を整理
ランプのそばで開いた本とペン
Photo: Louie Song / CC BY 3.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的機関のデータ・指針をAIが調べて整理しました(商品の紹介や診断はしていません。出典は末尾)。

寝る前にスマホを見ると眠れなくなる、とよく聞きます。原因として挙げられやすいのが、画面から出る青い光(ブルーライト)です。実験では、夜のスマホの光で眠りを促すホルモンが減ることは確かめられています。一方で、寝る少し前にスマホを置いた夜は、睡眠そのものは大きく変わっていませんでした。

3行でわかる

  1. オーストリアの男性68人の実験では、寝る前にスマホで90分読書すると、紙の本より眠りを促すホルモン(メラトニン)が少なかった。
  2. 寝る約50分前にスマホを置くと、10代はホルモンが元に戻り、20代前後は低いままだった。ただし一晩の睡眠の構造は、どの条件でもおおむね変わらなかった。
  3. ブルーライトをカットする眼鏡は、3件の試験のまとめで寝つきをはっきりとは早めていなかった。光の対策より、寝る前の時間で区切るほうが確かそうだ。

01 結論から言うと夜のスマホのブルーライトは、睡眠に悪い?

眠りを促すホルモンを減らす働きはありますが、睡眠への影響は思われているほど大きくない可能性があります。寝る約50分前にスマホを置いた実験では、一晩の睡眠の構造はおおむね変わりませんでした。

眠りを促すメラトニンというホルモンは、夜になると増えていきます。光、とくに青っぽい光はこの増え方を抑えることが知られています。スマホの画面の光でも、この働きは実験で確かめられています。

ただし、ホルモンが少し下がることと、眠れなくなることは同じではありません。実験では、ホルモンは下がっても、寝つきや深い眠りの割合など一晩の睡眠の構造は大きくは変わりませんでした。眠気の感じ方も、スマホと紙の本で差はありませんでした。

02 研究とデータでわかっていることスマホの光で、眠りのホルモンはどのくらい減る?

夜にスマホで90分読書すると、紙の本で読んだ夜よりメラトニンが少なくなっていました。10代は寝るまでの約50分で戻りましたが、20代前後の大人はブルーライトを抑える設定にしても、寝る時点で少ないままでした。

90分寝る前にスマホか紙の本で読書した時間。オーストリアの14〜25歳の男性68人の実験(2024年発表)
約50分読書を終えてから寝るまでの時間。10代はこの間にホルモンが戻り、大人は戻りきらなかった(同じ研究)
4.86分ブルーライトをカットする眼鏡で寝つきが早まった平均の時間。差は偶然の範囲だった。大人49人・3件の試験のまとめ(2025年発表)

Höhnら(2024年)[1]

10代と20代前後の男性に、実験室で3晩寝てもらった。寝る前の90分は、①ブルーライトを抑える設定なしのスマホ、②設定ありのスマホ、③紙の本のどれかで物語を読んだ。読み終えてから寝るまでは約50分あけた。

設定なしのスマホで読んだ直後は、どちらの年齢でもメラトニンの増え方が抑えられていた。寝る時点では、10代は差がなくなっていた。大人はスマホの2つの条件とも、紙の本の夜より少ないままだった。眠気の感じ方は、どの条件でも変わらなかった。

睡眠の構造は、全体としておおむね影響を受けていなかった。大人だけ、設定なしのスマホの夜に、寝始めの2時間の深い眠りの割合が少し減っていた。寝ている間の記憶の定着には差がなかった。研究者は、寝る前の1時間はスマホを使わないことを勧めている。

対象: オーストリアの男性68人(14〜17歳33人、18〜25歳35人) / 限界: 男性だけで、睡眠に問題のない人に限っている。実際には寝る直前やベッドの中でスマホを使う人が多いが、この実験は寝る約50分前にやめる条件しか調べていない。

Luna-Rangelら(2025年)[2]

寝る前にブルーライトをカットする色つき眼鏡をかけた夜と、透明な眼鏡をかけた夜を比べた試験をまとめた。腕時計型の機器で測ると、寝つきは平均4.86分早く、睡眠時間は平均8.75分長かったが、どちらも偶然の範囲の差だった。夜中に目が覚めている時間なども変わらなかった。

対象: 大人49人が参加した3件の試験 / 限界: 試験の数も人数も少なく、期間はおよそ1週間。多くは睡眠に問題のない人で、改善が見えにくかった可能性がある。

Shechterら(2020年)[3]

夜に色つきのレンズで青い光を減らす方法と睡眠を調べた12件の研究をまとめた。効果があった研究と、なかった研究に分かれていた。研究者は、とくに不眠や、寝る時刻が遅い時間にずれる状態などがある人では、睡眠がよくなる可能性を示す証拠があるとまとめている。

対象: 12件の研究(睡眠に問題のない人と、不眠などがある人を含む) / 限界: 研究の数が少なく、やり方もばらばら。研究者は、さらに管理された試験が必要としている。

03 まだわかっていないこと寝る直前までスマホを見ても大丈夫?

それはまだわかっていません。ここで紹介した実験は、寝る約50分前にスマホをやめる条件だけを調べています。ベッドの中で寝る直前まで見続けた場合の影響は、確かめられていません。

  • ベッドの中で寝る直前まで、2時間以上使ったときの影響は調べられていない。研究者も、もっと長く、寝る時刻に近い条件で確かめる必要があるとしている。
  • 実験の参加者は男性だけ。女性や、30代以上の大人で同じかはわからない。
  • 動画やSNS、仕事のチャットなど、光以外の「見ている中身」がどれだけ睡眠に関わるかは、この実験では分けて調べられていない。
  • ブルーライトをカットする眼鏡や設定が、不眠のある人に役立つかは、まだ研究が少ない。

04 今日からできるセルフケア夜のスマホと睡眠、何から変えればいい?

光を減らす設定より、寝る前の1時間はスマホを置くと決めるほうが研究と合っています。ブルーライトを抑える設定は使ってもかまいませんが、それだけで安心しないのがよさそうです。

1

寝る1時間前に、スマホを置く時刻を決める

寝る時刻から逆算して、スマホを置く時刻にアラームをかけます。実験では寝る約50分前にやめた夜、睡眠の構造はおおむね保たれていました。

目安 毎晩、寝る60分前

2

ブルーライトを抑える設定は「おまけ」と考える

夜間モードは使ってかまいませんが、大人では設定をしてもホルモンは寝る時点で少ないままでした。設定をしたから遅くまで見ていい、とは考えないようにします。

目安 設定は1回、時間の区切りは毎晩

3

寝る前の読みものは、紙の本に切り替える

寝る前に何か読みたいときは、紙の本や雑誌にします。実験では、紙の本の夜がメラトニンを最も保てていました。

目安 寝る前の10〜30分

寝る前のスマホを30分前にやめた4週間の実験は寝る前のスマホの記事に、寝る時間を削ってまでスマホを見てしまう悩みはリベンジ夜更かしの記事にまとめています。画面による目の疲れは目の疲れの記事、寝る時刻のばらつきは睡眠のずれの記事も参考になります。

05よくある質問

スマホのナイトモード(夜間モード)は、睡眠に効果がある?

はっきりした効果は確かめられていません。オーストリアの実験では、ブルーライトを抑える設定をしても、20代前後の大人は寝る時点で眠りを促すホルモンが紙の本の夜より少ないままでした。使ってもかまいませんが、寝る前に使う時間を区切るほうが大切そうです。

ブルーライトカットの眼鏡をかければ、寝る前にスマホを見てもいい?

眼鏡だけで安心するのは早そうです。大人49人・3件の試験のまとめでは、寝つきは平均4.86分早まったものの、偶然の範囲の差でした。12件の研究をまとめた別の論文でも、結果は研究によって分かれていました。

寝る何分前にスマホをやめればいい?

研究者は、寝る前の1時間はスマホを使わないことを勧めています。寝る約50分前に読書をやめた実験では、睡眠の構造はおおむね保たれていました。ただし大人は、ホルモンが寝る時点でも戻りきっていませんでした。

10代と大人で、スマホの光の影響は違う?

違いがあった実験があります。14〜17歳と18〜25歳の男性を比べると、10代は読書を終えてから寝るまでの約50分でホルモンが戻りました。大人は戻りきらず、寝始めの深い眠りも少し減っていました。

つらい状態が2週間以上続くときや、日常生活に支障があるときは、医療機関や、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)などの相談窓口に相談できます。

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出典

  1. Höhn, C., Hahn, M. A., Gruber, G., Pletzer, B., Cajochen, C., & Hoedlmoser, K. (2024). Effects of evening smartphone use on sleep and declarative memory consolidation in male adolescents and young adults. Brain Communications, 6(3), fcae173. https://doi.org/10.1093/braincomms/fcae173
  2. Luna-Rangel, F. A., Gonzalez-Bedolla, B., Salazar-Ortega, M. J., Torres-Mancilla, X. M., & Martinez-Cadena, S. (2025). Efficacy of blue-light blocking glasses on actigraphic sleep outcomes: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled crossover trials. Frontiers in Neurology, 16, 1699303. https://doi.org/10.3389/fneur.2025.1699303
  3. Shechter, A., Quispe, K. A., Mizhquiri Barbecho, J. S., Slater, C., & Falzon, L. (2020). Interventions to reduce short-wavelength ("blue") light exposure at night and their effects on sleep: A systematic review and meta-analysis. Sleep Advances, 1(1), zpaa002. https://doi.org/10.1093/sleepadvances/zpaa002