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SNSをやめられないほど、SNSに疲れるのはなぜ?トルコの大人344人を3か月追った調査では、やめにくい使い方の人ほど「自分がどんな人か」の感覚がぼやけやすく、それが疲れと関連していた

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わかっている度 ★☆☆ 低研究3本・公的指針0件を整理
木々に囲まれた古いベンチ
Photo: Anthony Easton from Montreal, canada / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的機関のデータ・指針をAIが調べて整理しました(商品の紹介や診断はしていません。出典は末尾)。

見ていて楽しいわけでもないのに、気づくとまたアプリを開いている。閉じたあとは、どっと疲れている。やめたいのにやめられず、しかも疲れる。この組み合わせは、自分の意志が弱いせいに思えるかもしれません。研究では、その間に「自分がどんな人か」という感覚の揺らぎが挟まっている可能性が調べられています。

3行でわかる

  1. トルコの大人344人を3か月あけて2回調べた研究では、やめにくい使い方の人ほど、3か月後に「自分がどんな人か」の感覚がぼやけやすくなっていました。
  2. その自分像のぼやけはSNS疲れの強さと関連していて、やめにくさから疲れへの直接の関連は、統計的にはっきりしませんでした。
  3. ただし分析モデルの当てはまりは十分でなく、英米の調査では逆向き(自分像があいまいな人ほどネットにのめり込みやすい)の関連も報告されています。

01 結論から言うとやめられないのに疲れるのはなぜ?

やめにくい使い方を続けるうちに「自分はどんな人か」の感覚がぼやけ、それが疲れと結びつく、という流れが1つの研究で示されています。ただし結果はまだ仮のもので、原因とは言い切れません。

研究では、自分の性格や好み、大事にしていることがはっきりしていて、日によってあまり揺れない状態を「自己概念の明確さ」と呼びます。ここでは「自分像のはっきりさ」と言い換えます。

SNSでは、人の暮らしと自分を比べたり、どう見られるかを気にして投稿を選んだりする場面が続きます。研究者たちは、こうした場面が続くと自分像が揺らぎやすくなり、その揺らぎが心の消耗につながるのではないかと考えています。

02 研究とデータでわかっていることやめにくさと疲れの間に何がある?

トルコの344人の調査では、やめにくさは疲れと直接ではなく、自分像のはっきりさを通じてつながっていました。英米の約1,000人の調査では、自分像があいまいな人ほどネットへののめり込みが強い傾向でした。

344人3か月あけて2回答えたトルコの18〜63歳の大人(2026年発表)
0.35同じ調査の1回目で、やめにくさとSNS疲れの相関の強さ(相関係数)
24%・39%英国・米国の調査で、自分像のあいまいさとネットへののめり込みの関連のうち「ネット上のやりとりを好む傾向」で説明された割合(2015年発表)
223人見逃す不安や自制心とSNS疲れの関連を調べたイランの看護学生(2026年発表)

Aksu ら / アルトヴィン・チョルフ大学ほか(2026)[1]

1回目にSNSをやめにくい使い方をしていた人ほど、もとの自分像のはっきりさを考えに入れても、3か月後の自分像がぼやけていました(標準化した係数 −0.27)。そして3か月後の自分像がはっきりしない人ほど、同じ時点のSNS疲れが強めでした(−0.14)。

やめにくさから自分像を通って疲れにつながる間接的な関連は、統計的に意味のある大きさでした。一方、やめにくさから3か月後の疲れへの直接の関連ははっきりしませんでした(−0.08)。ここでの「やめにくさ」は、頭から離れない、使えないとイライラする、減らそうとしても戻ってしまう、などの6つの質問で測っています。

対象: SNSでの呼びかけに応じたトルコの大人344人(平均34歳、女性68%) / 限界: 分析モデルの当てはまりを示す指標の一部が基準を満たさず、著者たちも慎重な解釈を求めています。自分像と疲れは同じ時点の測定で、どちらが先かは区別できません。

Quinones・Kakabadse / オープン大学ほか(2015)[2]

英国と米国の大人を調べると、どちらの国でも、自分像があいまいな人ほどネットを強迫的に使う傾向が強く、その一部は「人と直接会うより、ネット上でやりとりするほうがいい」と感じる傾向で説明されました。

説明された割合は英国で24%、米国で39%でした。ネット上のやりとりを好む人ほど、周りから得られる支えを少なく感じていたことも報告されています。トルコの研究とは逆向きの流れを想定した分析で、両方の向きの関連がありうることを示しています。

対象: 英国と米国の調査会社の登録者で、18〜65歳の約1,000人(働いている人と、失業して1年以内の人がほぼ半々) / 限界: 1回だけの調査で、原因と結果の向きはわかりません。SNSではなくネット全般の使い方を測っています。

Parvizi ら / ギーラーン医科大学ほか(2026)[3]

看護学生では、見逃す不安が強い人、自制心が低い人、能力の面で人と比べやすい人ほど、SNS疲れが強めでした。3つを合わせると、疲れの個人差の約3割を説明していました。

相関の強さは、見逃す不安が0.48、自制心がマイナス0.40、人と比べやすい傾向が0.32でした。疲れには、やめにくさにつながる自制のしにくさや、比べることによる負担も関わっている可能性があります。

対象: イランの医科大学の看護学生223人(平均28歳、女性79%) / 限界: 1回だけの調査で、人数も多くありません。

03 まだわかっていないこと自分像がはっきりすれば、疲れは減る?

まだわかっていません。整理した研究はすべてアンケート調査で、自分像をはっきりさせる工夫でSNS疲れが減るかを試した研究は見当たりません。

  • やめにくさが自分像をぼやけさせるのか、自分像があいまいだからやめにくくなるのか、両方なのかは区別できていません。トルコの研究では、疲れから自分像への向きは分析に入れていません。
  • トルコの研究は分析モデルの当てはまりが十分でなく、使った自分像の尺度も、本来は短い期間の揺れを測るためのものでした。
  • トルコ・英米・イランの結果で、日本の人や、AIのおすすめ表示が増えた今のSNSにも当てはまるかは調べられていません。
  • ショート動画やAIとのチャットなど、SNS以外のやめにくい使い方でも同じ流れがあるかは、まだ研究が少ない段階です。

04 今日からできるセルフケアやめにくさと疲れの悪循環に、何ができる?

研究で確かめられた方法ではありませんが、やめにくさそのものを少し減らすことと、SNSの外で「自分はこういう人」と感じられる時間をつくることは、お金をかけずに試せます。

1

開いた理由を、開く前に一言だけ言う

アプリを開く前に「〇〇さんの返事を見る」のように目的を一言にします。目的がないまま開いていたと気づいたら、そのまま閉じるだけで十分です。やめにくさを、責めずに気づくところから減らす工夫です。

目安 1回5秒・1日のうち気づいたとき

2

「自分が大事にしていること」を3つ書き出す

人からどう見られるかではなく、自分が好きなこと、大切にしたいことを3つ紙に書きます。SNSの反応とは関係なく、自分像を確かめ直す小さな手がかりになります。

目安 5分・週1回

3

反応の数を見ない趣味の時間をつくる

料理、散歩、楽器など、誰にも見せず、いいねの数も気にしない活動を1つ選んで続けます。ネット上のやりとりだけに頼らず、支えや手応えを得られる場所を増やす工夫です。

目安 1回20分・週2回

眺めているだけで疲れる理由はSNSを眺めているだけなのに、どっと疲れるのはなぜ?、人と比べて自分を見失ったときのことは人と比べてばかりで、自分が何をしたいのかわからなくなったで整理しています。

05よくある質問

SNSを使う時間が長いだけでも、疲れやすくなりますか?

この記事で整理した研究は、使う時間ではなく「やめようとしてもやめられない」「使えないと落ち着かない」といった、やめにくさの程度を測っています。時間が長いだけで疲れるかどうかは、これらの研究からはわかりません。

「自分がどんな人かわからない」と感じるのは、SNSのせいですか?

そうとは言い切れません。トルコの調査では、やめにくい使い方から自分像のぼやけへの関連は見られましたが、もともと自分像があいまいな人がネットにのめり込みやすいという、逆向きの関連を示した英米の調査もあります。どちらが先かは、まだはっきりしていません。

SNSをきっぱりやめれば、疲れは消えますか?

この記事の研究は、やめたら疲れが減るかを試した実験ではないため、わかりません。わかっているのは、やめにくさ、自分像のあいまいさ、疲れが互いに関連していたことです。いきなりやめる前に、使う場面を決めるなど、やめにくさそのものを少しずつ減らす方法もあります。

つらい状態が2週間以上続くときや、日常生活に支障があるときは、医療機関や、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)などの相談窓口に相談できます。

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出典

  1. Aksu, M. C., Omerustaoglu, A., Kalay Usta, T., Burcak, F., & Tüfekci, E. (2026). Social media addiction, self-concept clarity, and social media fatigue: a two-wave longitudinal study. BMC Psychology, 14, 1397. https://doi.org/10.1186/s40359-026-05287-7
  2. Quinones, C., & Kakabadse, N. K. (2015). Self-concept clarity and compulsive Internet use: The role of preference for virtual interactions and employment status in British and North-American samples. Journal of Behavioral Addictions, 4(4), 289–298. https://doi.org/10.1556/2006.4.2015.038
  3. Parvizi, A., Mirzaei Malati, M., Baradaran, M., Ranjbar Noushari, F., Khalkhali, M. R., & Tahmasebi, M. (2026). Social media fatigue in nursing students: the role of self-control, social comparison, and fear of missing out. BMC Psychology, 14, 347. https://doi.org/10.1186/s40359-026-04121-4