比べて落ち込む

旅行や休日の写真、SNSで「よく見せたい」と思うと疲れる。465人の調査では、人と比べやすい人ほど見せ方を気にすると投稿の不安が強く、旅の満足も少し低かった

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わかっている度 ★☆☆ 低研究3本・公的指針0件を整理出典照合済み(2026-10-14)
静かな湖と山の風景
Photo: inkknife_2000 / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的機関のデータ・指針をAIが調べて整理しました(商品の紹介や診断はしていません。出典は末尾)。

旅行や休日の写真を、どう撮ればよく見えるか、どんな言葉を添えれば人に感心されるか。そんなことを考えているうちに、楽しかったはずの時間が少し疲れるものになる。そう感じる人は少なくありません。旅行の投稿をした大人465人の調査では、人と比べやすい人ほど「よく見せる」投稿で不安が強まり、その不安が強い人ほど旅の満足は少し低い関連がありました。

3行でわかる

  1. 旅行の投稿をした大人465人の調査(2026年)では、人と比べやすい人ほど、見せ方を気にした投稿と投稿の不安の結びつきが強かった。
  2. 投稿の不安が強い人ほど、旅の満足は少し低かった。米国の大学で募集した90人の実験では、ありのままに投稿した週のほうが気分がよかった。
  3. 防ぐ工夫として、投稿の前に「思い出のため?見せるため?」と確かめる、心に残ったことを書く、すぐに載せない、の3つから始められる。

01 結論から言うとSNSでよく見せようとすると、楽しさが減る?

人と比べやすい人では、その傾向がありました。旅行の投稿をした大人465人の調査では、見せ方を気にするほど投稿の不安が強く、不安が強いほど旅の満足は少し低い関連がありました。比べにくい人では、はっきりした関連は見られませんでした。

ここでいう「見せ方を気にした投稿」は、人に感心されたい、人と比べて見劣りしたくない、という気持ちで写真や言葉を選ぶことです。投稿すること自体が悪いわけではありません。研究の著者らも、思い出を残す、人とつながるといった投稿の良い面を認めています。

ポイントは、同じ投稿でも「誰のために」載せるのかで、心への響き方が変わりうることです。特に、ふだんから人と自分を比べやすい人で差が出ていました。

02 研究とデータでわかっていること比べやすい人ほど、投稿で疲れやすいのはなぜ?

人と比べやすい人ほど、見せ方を気にした投稿が「どう思われるか」という不安と強く結びついていました。中国のSNS利用者513人の調査でも、比べやすい人ほど投稿の不安が強い関連がありました。

465人直近3か月に旅行をして、その投稿をした18歳以上の大人(2026年発表の調査)
513人比べやすさと投稿の不安を調べた中国のSNS利用者(18歳以上、2022年調査)
7日間米国の大学で募集した90人が「ありのまま」と「よく見せる」投稿をそれぞれ続けた期間(2020年発表の実験)

Zheng ら(2026)[1]

旅行の投稿で人の目や比較を意識していた人ほど、投稿の不安が強く、投稿の不安が強い人ほど、旅をふり返ったときの満足が低い関連がありました。比べやすさが低い人では見せ方と不安の間に統計的に意味のある関連はなく、比べやすさが高い人でははっきりした関連がありました。

対象: 直近3か月に旅行し、その投稿をした18歳以上の465人(女性64.9%、18〜34歳が72.1%)。オンラインで募集 / 限界: 1回だけの調査で、因果や順番はわかりません。旅行の投稿をしない人は含まれていません。

Long ら(2026)[2]

人と比べやすい人ほど、SNSへの投稿に不安を感じやすい関連がありました。その間には、取り残されることへの不安(FOMO)も関わっていました。

対象: 中国の大手メッセージアプリを使う18歳以上の513人(女性70.6%、18〜25歳が75.2%、2022年10〜11月) / 限界: 1回だけの調査で、比べやすさが不安を生むのか、その逆なのかは区別できません。

Bailey ら(2020)[3]

1万560人のSNS利用者の分析では、投稿が本人の性格に近い「ありのまま」の人ほど、生活の満足度が高い関連がありました。続く実験では、学生などSNS利用者90人が「ありのまま」の投稿と「よく見せる」投稿をそれぞれ1週間ずつ行い、ありのままの週のあとのほうが、気分と前向きな感情が高くなっていました。

対象: 米国北東部の大学で募集した学生などSNS利用者90人(平均22.98歳)。順番はくじで決定 / 限界: 予定の200人より少なく、生活の満足度には差がありませんでした。最初の1週間だけで比べると、2つのグループに差は出ていません。

03 まだわかっていないこと投稿の仕方を変えれば、比べて落ち込むのは防げる?

まだわかりません。投稿の仕方を変えて、比べる気持ちや落ち込みが減るかを直接確かめた実験は見当たりません。ありのままの投稿の実験も、90人の小さなものです。

  • 旅行の研究と中国の研究は1回だけの調査で、投稿の仕方が不安や満足を変えたのかはわかりません。
  • 旅行の研究では、調査を行った国が論文に書かれていません。日本の人で同じ結果になるかもわかりません。
  • 投稿の前に目的を確かめる、すぐに載せないといった工夫は、研究者の提案で、効果はまだ試されていません。
  • どの研究も若い人や女性が多く、年代による違いはわかっていません。

04 今日からできるセルフケア投稿で比べて疲れないためにできることは?

投稿の目的を「見せるため」から「自分の思い出のため」に寄せる工夫です。投稿の前に目的を確かめる、心に残ったことを書く、すぐに載せない。どれもお金をかけずに今日から試せます。

1

投稿の前に「思い出のため?見せるため?」と聞く

載せる直前に、この投稿は自分の大切な思い出を残すためか、人によく見せるためかを一言で確かめます。旅行の研究の著者らが、人からの評価より自分にとっての意味に注意を向け直す工夫として挙げているものです。

目安 10秒・投稿のたびに

2

「何が心に残ったか」を一言書く

写真の見栄えより、そのとき感じたことや学んだことを言葉にします。米国の実験では、ありのままに投稿した週のほうが、気分と前向きな感情が高くなっていました。

目安 1分・投稿のたびに

3

その場で載せず、帰ってから選ぶ

旅行中や出かけている最中は撮るだけにして、帰ってから載せるか決めます。親しい人だけに見せる、自分用の記録に残すという選び方もあります。研究者が、比べる気持ちや投稿の不安を減らしうる方法として挙げています。

目安 帰宅後に5分

4

1週間だけ「ありのまま」の投稿を試す

よく見せようとせず、ふだんの自分に近い投稿だけをする週を作ります。終わったら、気分がどう違ったかを一言メモします。米国の実験と同じ1週間という長さです。

目安 7日間・終わりに1分のメモ

投稿したあと反応が気になるときは「SNSの反応が気になって何度も見てしまう」、見る側としてSNSと付き合う工夫は「SNSで他人と比べて落ち込む」、比べやすい日に備える練習は「大切にしていることを書く練習」も参考になります。

05よくある質問

SNSに旅行の写真を載せるのは、やめたほうがいいですか?

やめる必要があるという研究はありません。旅行の投稿の研究で不安や満足の低さと関連していたのは、人に感心されたい、比べて見劣りしたくないという気持ちで見せ方を選ぶ投稿でした。著者らも、投稿をやめさせるのではなく、自分にとって意味のある投稿に寄せることを提案しています。

自分が「比べやすい人」かどうかは、どうすればわかりますか?

研究では、ふだんどれくらい人と自分を比べるかを11問の質問票で測っています。人の投稿を見ると自分の状況と比べてしまう、ということが多いなら、比べやすいほうかもしれません。比べやすいこと自体は誰にでもある傾向で、悪いことではありません。

「ありのまま」の投稿とは、何でも正直に書くことですか?

米国の実験でいう「ありのまま」は、プライベートをすべて書くことではなく、本当の自分の性格や考えに近い形で投稿することです。人に好かれそうな姿に合わせて投稿する「よく見せる」投稿と比べていました。見せたくないことまで書く必要はありません。

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出典

  1. Zheng W, Wang X, Chen X, Weng W (2026). The "Perfect Trip" on social media: strategic self-presentation in travel sharing, posting anxiety, and retrospective trip satisfaction with social comparison orientation as a moderator. Frontiers in Psychology, 17, 1805325. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2026.1805325
  2. Long Y, Zhong L, Huang V (2026). The relationship between social comparison orientation and social media posting anxiety among WeChat users in China: FoMO as a mediator and self-esteem as a moderator. BMC Psychology, 14(1), 471. https://doi.org/10.1186/s40359-026-04276-0
  3. Bailey ER, Matz SC, Youyou W, Iyengar SS (2020). Authentic self-expression on social media is associated with greater subjective well-being. Nature Communications, 11, 4889. https://doi.org/10.1038/s41467-020-18539-w