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オンライン会議のあと、どっと疲れるのはなぜ?自分の顔を映さない設定で疲れが減った研究

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わかっている度 ★★☆ 中研究4本を整理出典照合済み(2026-10-03)
窓辺の机に置かれたノートパソコンとライト
Photo: Tatiana Lapina veila / CC0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的機関のデータ・指針をAIが調べて整理しました(商品の紹介や診断はしていません。出典は末尾)。

一日にいくつもオンライン会議が続くと、座っていただけなのに、夕方にはぐったりしてしまう。それはあなたの体力や気の持ちようの問題ではありません。同じ内容の講義を対面とビデオ会議で受けた実験でも、ビデオ会議のあとのほうが疲れを強く感じていました。疲れの理由の一部と、減らすための工夫も研究で見えてきています。

3行でわかる

  1. 同じ50分の講義を、対面とビデオ会議で受け比べた実験では、ビデオ会議のあとのほうが「疲れた」「眠い」と感じていました。
  2. 疲れの理由の一つとして、画面に映る自分の顔を見続けることが研究されています。
  3. 大学の授業で自分の映像を非表示にした週は、疲れが少なくなっていました。会議の数・長さ・間の休憩も大事だと整理されています。

01結論から言うと

オンライン会議のあとの疲れは、気のせいではありません。対面と比べた実験でも、ビデオ会議のあとは疲れを強く感じていました。自分の映像を非表示にする、会議の間に休憩を入れるといった工夫で、疲れを減らせる可能性があります。

ビデオ会議では、小さな画面で相手の表情を読み取り、うなずきや視線を意識して伝える必要があります。さらに、画面の端には自分の顔がずっと映っています。

こうした対面にはない負担が重なることが、疲れにつながると考えられています。ドイツなどの研究者による整理では、疲れの原因を「本人」「組織(会議の数や長さ)」「技術」「環境」の4つに分けています。

02研究とデータでわかっていること

ビデオ会議のあとは対面より疲れを感じやすいことが、実験で確かめられています。自分の顔が気になる人ほど疲れが強い関連があり、自分の映像を非表示にした週は疲れが少なくなっていました。

50分この長さの講義をビデオ会議で受けたあと、対面より疲れや眠気を強く感じた(オーストリアの研究、35人、2023年)
613人在宅勤務のアメリカの大人を調べ、自分の顔への不満と会議疲れの関連を確認(2022年)
39人ドイツの大学生の授業で、自分の映像を非表示にした週は疲れが少なかった(2025年)

Riedlら(2023年)[1]

同じ内容の50分の講義を、対面とビデオ会議で1週間あけて受けてもらいました。ビデオ会議のあとのほうが「疲れた」「眠い」「うんざり」と強く感じ、「元気」「楽しい」という感覚は弱くなっていました。脳波と心拍にも、疲れを示すと考えられる変化が出ました。

対象: 20〜29歳の35人(平均24歳)。同じ人が両方の形式を体験 / 限界: 大学の講義という1つの場面で、人数も少ない実験です。

Ratanら(2022年)[2]

同じ日にビデオ会議に2回以上参加した在宅勤務の人を調べると、会議疲れは女性が男性より14.9%高く、アジア系の人が白人より11.1%高くなっていました。この差には、自分の顔の見た目への不満の大きさが関わっていました。

対象: アメリカ在住の613人 / 限界: 1回のアンケートによる関連の研究で、顔への不満が疲れの原因だとまでは言えません。

Baschら(2025年)[3]

オンライン授業で、週ごとに設定を変えて比べました。自分の映像を非表示にした週は、表示した週より疲れが少なく、内容と関係のないことに使う頭の負担も軽くなっていました。授業中に発言や投票などで参加した週も、疲れは少なめでした。

対象: ドイツの大学で心理学を学ぶ39人(自分の映像の比較は25人) / 限界: 会社の会議ではなく授業での結果です。仮想背景や表示の切り替え(全員表示か話す人だけか)では、疲れに差は出ませんでした。

Döringら(2022年)[4]

ビデオ会議の疲れに関する研究や議論を整理した論文です。疲れを大きくするのは、会議の数・長さ・時間帯・立て続けに入ることだとし、会議を短くして間に十分な休憩を入れることを挙げています。

この論文が紹介している先行研究では、遅い時間帯の会議ほど疲れにつながりやすく、昼ごろの会議は疲れが少ない傾向でした / 限界: 新しい実験ではなく、考え方の整理です。

03まだわかっていないこと

どの対策がどのくらい効くかは、まだ十分に確かめられていません。実験の多くは大学生が対象で、毎日何件も会議がある会社員で同じ結果になるかは、これからの研究を待つ必要があります。

  • 自分の映像を非表示にする効果は、授業での小さな研究で示された段階です。会社の会議で確かめた研究はまだ少数です。
  • 会議の合間の短い休憩が、ビデオ会議の疲れに効くかどうかは、まだ実験で証明されていないと整理されています。
  • 自分の顔への不満と会議疲れの関連は、1回のアンケートで見つかったものです。どちらが原因なのかは、まだ区別できていません。

04今日からできるセルフケア

まずは、自分の映像を非表示にする設定を試してみてください。相手にはこれまでどおり映ったまま、自分だけ自分の顔を見ずにすみます。あわせて、会議と会議の間に数分の余白をつくります。

1

自分の映像を非表示にする

多くの会議ツールには、相手には映ったまま、自分の画面からだけ自分の映像を消す設定があります。研究で疲れが少なかったのはこの方法です。

目安 設定は1回30秒。次の会議から

2

会議の間に5分の余白をつくる

会議の予定を「30分」ではなく「25分」で入れるなど、立て続けにならないようにします。余白では画面から目を離し、立ち上がって水を飲むだけでもかまいません。

目安 会議1件ごとに5分

3

「見ているだけ」の会議でも、ひとこと参加する

授業の研究では、発言や投票などで参加した週のほうが疲れは少なめでした。チャットに一言書く、質問を1つするなど、小さな参加でかまいません。

目安 会議1件で1回

4

重い会議は夕方より昼ごろに置く

予定を選べるときは、集中が必要な会議を一日の遅い時間に入れないようにします。遅い時間の会議ほど疲れにつながりやすい傾向が報告されています。

目安 週の予定を立てるときに1回見直す

05よくある質問

オンライン会議で疲れるのは自分だけ?

いいえ。同じ講義を対面とビデオ会議で受けた35人の実験でも、ビデオ会議のあとのほうが疲れや眠気を強く感じていました。多くの人に起きることと考えられています。

カメラをオフにすれば疲れない?

ここで紹介した研究で疲れが少なかったのは、カメラを切ることではなく、自分の画面から自分の映像を消す設定でした。カメラそのもののオン・オフの効果は、この記事の研究では確かめられていません。

仮想背景を使うと楽になる?

授業での研究では、仮想背景を使っても疲れに差はありませんでした。むしろ頭の負担はやや大きくなっていました。

会議の疲れが取れないときはどうすればいい?

会議の数や長さ、間の休憩を見直すことが、研究の整理でも大事だとされています。疲れが長く続いて生活に支障があるときは、医療機関などに相談できます。

つらい状態が2週間以上続くときや、日常生活に支障があるときは、医療機関や、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)などの相談窓口に相談できます。

出典

  1. Riedl R, Kostoglou K, Wriessnegger SC, Müller-Putz GR (2023). Videoconference fatigue from a neurophysiological perspective: experimental evidence based on electroencephalography (EEG) and electrocardiography (ECG). Scientific Reports. https://doi.org/10.1038/s41598-023-45374-y
  2. Ratan R, Miller DB, Bailenson JN (2022). Facial Appearance Dissatisfaction Explains Differences in Zoom Fatigue. Cyberpsychology, Behavior, and Social Networking. https://doi.org/10.1089/cyber.2021.0112
  3. Basch JM, Albus P, Seufert T (2025). Fighting Zoom fatigue: Evidence-based approaches in university online education. Scientific Reports. https://doi.org/10.1038/s41598-025-90973-6
  4. Döring N, De Moor K, Fiedler M, Schoenenberg K, Raake A (2022). Videoconference Fatigue: A Conceptual Analysis. International Journal of Environmental Research and Public Health. https://doi.org/10.3390/ijerph19042061