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仕事のためのコーヒーが増えて、そわそわして眠れない。24件の研究のまとめでは、カフェインで睡眠は平均45分短くなる

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わかっている度 ★★★ 高研究5本・公的指針2件を整理
American; Coffee cup and saucer; Ceramics
Photo: Union Porcelain Works / CC0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的機関のデータ・指針をAIが調べて整理しました(商品の紹介や診断はしていません。出典は末尾)。

仕事が立て込むと、コーヒーやエナジードリンクの本数が増えていきます。気づけば胸がそわそわして、夜は目がさえて眠れない。それは気のせいではありません。24件の研究をまとめた論文では、カフェインをとると夜の睡眠が平均45分短くなっていました。量と時刻を少し変えるだけで、眠りは取り戻しやすくなります。

3行でわかる

  1. 24件の研究のまとめでは、カフェインで総睡眠時間が45分短くなり、寝つくまでの時間は9分長くなっていました。
  2. 健康な人でも、1回450mgのような多い量では、多くの人で不安が強まっていました。50mgでは不安は増えていませんでした。
  3. 厚生労働省は、1日400mgを超えないことと、夕方以降は控えめにすることを勧めています。

01結論から言うと

カフェインは、量が多いほど、そして寝る時刻に近いほど睡眠を削ります。多い量では健康な人でも不安が強まります。まず1日の量を数え、最後の1杯の時刻を決めることが近道です。

カフェインには眠気を抑える働きがあります。その働きは、飲んでから何時間も体に残ります。

厚生労働省の睡眠ガイドによると、日本人の場合、体内のカフェインが半分になるまでの時間は3〜7時間と人によって差があります。朝や昼の1杯でも、夜まで残ることがあるのです。

そわそわ感も同じです。量を増やすほど、不安や心臓のどきどきが出やすくなります。眠気を押さえるための1杯が、その夜の寝つきを悪くすることがあります。

02研究とデータでわかっていること

カフェインが睡眠を短く浅くすることは、24件の研究のまとめと公的指針で一致しています。就寝6時間前の400mgでも睡眠は減り、多い量では健康な人でも不安が強まっていました。

45分カフェインで短くなった総睡眠時間(24件の研究のまとめ、2023年)
8.8時間コーヒー(250mLあたり107mg)で睡眠を減らさないために必要な、就寝までの間隔(同、2023年)
1時間超就寝6時間前に400mgをとったときに減った睡眠(健康な大人12人の実験、2013年)
400mg厚生労働省が勧める1日の上限の目安(ドリップコーヒー約700mL分、2023年ガイド)

Gardinerら(2023年)[1]

カフェインと夜の睡眠を調べた24件の研究をまとめました。カフェインをとると、総睡眠時間は45分、睡眠効率(寝床にいる時間のうち眠れていた割合)は7%下がりました。寝つくまでの時間は9分、夜中に目覚めている時間は12分増え、深い睡眠は11.4分減っていました。睡眠を減らさないためには、コーヒー(250mLあたり107mg)は就寝の8.8時間以上前、217.5mgの量なら13.2時間以上前にとる必要がある、と計算されています。

対象: 24件の研究(厚生労働省の睡眠ガイドは18〜65歳の成人を対象としたレビューとして紹介) / 限界: 研究ごとに量や時刻が異なり、何時間前なら大丈夫かは平均からの推定です。

Drakeら(2013年)[2]

400mgのカフェインを、就寝の0・3・6時間前のいずれかにとる実験を、自宅で行いました。偽の錠剤(プラセボ)と比べ、どの時刻でも機器で測った睡眠時間が1.1〜1.2時間減っていました。6時間前にとったときは、機器では睡眠の乱れが出ていたのに、本人の睡眠日誌でははっきりした差が出ていませんでした。

対象: 19〜48歳の健康な大人12人(米国) / 限界: 人数が少なく、400mgを一度にとるという多めの量での結果です。

Childsら(2008年)[3]

ふだんカフェインをあまりとらない健康な人に、0・50・150・450mgのカプセルを日を分けて飲んでもらいました。50mgでは不安は増えませんでしたが、450mgでは多くの人で不安が強まりました。150mgでの不安の出方は、遺伝子の型によって違っていました。

対象: 健康な男女102人(週300mg未満しかとらない人) / 限界: ふだんあまり飲まない人の結果で、毎日飲む人にそのまま当てはまるとは限りません。

Rogersら(2010年)[4]

ふだんよく飲む人は、あまり飲まない人より、カフェインによる不安が小さくなっていました(慣れ)。一方、よく飲む人は、16時間カフェインを抜いたあとに偽の錠剤を飲むと、覚醒度が下がり頭痛が増えていました。著者らは、毎日飲む人のカフェインは覚醒を上乗せするのではなく、抜いたときに下がった分を元に戻しているだけだ、と結論づけています。

対象: 英国の成人379人(あまり飲まない162人・よく飲む217人) / 限界: 100mgと150mgを続けて飲む1日の実験で、長期の変化は見ていません。

KlevebrantとFrick(2022年)[5]

パニック障害のある人を対象に、カフェインを飲む試験10件をまとめました。400〜750mg(コーヒー約5杯分)で、パニック障害の人の51.1%にパニック発作が起きました(偽の錠剤では0人)。同じ量で、健康な人でも不安が強まっていました。

対象: パニック障害のある成人237人など / 限界: 量が400mg以上に限られ、ふつうの量での影響はこのまとめではわかりません。

厚生労働省(2024年)・農林水産省[6][7]

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、1日のカフェインを400mgまでにし、夕方以降は控えめにすることを勧めています。夕方以降に100mg以上とると、寝つきの悪化や深い眠りの減少が起きるとしています。眠気覚ましとしての慢性的な摂取では、効果が弱まり依存も生じると書かれています。農林水産省は、とりすぎると、めまい・心拍数の増加・興奮・不安・震え・不眠が起こると説明しています。

対象: 日本の成人向けの公的な情報 / 限界: 日本では、カフェインの明確な基準や具体的な摂取量の目安は示されていません(400mgは海外機関の評価にもとづく目安です)。

1日の量を数えるための早見表(農林水産省が示す含有量から、SEADICEで1杯分を計算)

たとえばカップのコーヒー3杯(約270mg)にエナジードリンク1本(最大170mg)を足すと、400mgを超えることがあります。

03まだわかっていないこと

ふつうの量(1〜2杯)で、そわそわや不安がどれだけ増えるかは、まだはっきりしていません。何時間前なら大丈夫かも人によって差が大きく、平均から推定した目安にとどまります。

  • 不安を調べた研究の多くは、450mg以上の多い量か、ふだんあまり飲まない人が対象です。毎日2〜3杯飲む人にとっての影響は、研究が限られています。
  • カフェインが体から抜ける速さは人によって3〜7時間と差があり、遺伝子の型によって不安の出方も違います。自分に合う量と時刻は、試しながら探すしかありません。
  • 仕事のストレスで眠れないのか、カフェインで眠れないのかを切り分けた研究は、今回調べた範囲では見つかりませんでした。

04今日からできるセルフケア

まず今日飲んだ量を数え、400mgに近いかを確かめます。最後の1杯は就寝の約9時間前までにし、夕方以降は茶葉を使わない飲み物に置き換えます。眠気が続くときは、量より睡眠を見直します。

1

今日飲んだカフェインを数える

上の早見表を使い、コーヒーは1杯約90mg、エナジードリンクは表示の量で足し算します。400mgに近ければ、まず1杯減らす候補を決めます。

目安 1日1回・1分

2

「最後の1杯」の時刻を決める

コーヒー1杯程度なら、就寝の約9時間前までにします。0時に寝るなら15時ごろが目安です。エナジードリンクのように量が多いものほど、早めに切り上げます。

目安 1日1回・決めておくだけ

3

夕方以降は茶葉を使わない飲み物にする

休憩の飲み物を、麦茶・そば茶・黒豆茶など、カフェインを含まないものに置き換えます。習慣の「1杯」はそのままに、中身だけ変える工夫です。

目安 夕方以降の1杯ごと

4

そわそわしたら「カフェインのせいかも」と書き出す

胸のどきどきや落ち着かなさを感じたら、その日の量と時刻をメモします。1週間ほど続けると、自分がそわそわしやすい量が見えてきます。

目安 気づいたとき・30秒

昼間の眠気をカフェインで押さえている場合、根っこは睡眠不足かもしれません。寝不足と気分の研究や、寝る前の過ごし方を見直す寝る前のスマホと寝つきの実験も参考になります。仕事の合間の休み方は画面仕事の休憩の研究をどうぞ。

05よくある質問

コーヒーは寝る何時間前までならいい?

24件の研究をまとめた2023年の論文では、コーヒー(250mLあたり107mg)で睡眠を減らさないためには、就寝の8.8時間以上前にとる必要があると計算されています。厚生労働省も、夕方以降はカフェインを控えめにすることを勧めています。

カフェインで不安になるのは本当?

多い量では本当です。健康な102人の実験では、450mgで多くの人の不安が強まり、50mgでは増えていませんでした。農林水産省も、とりすぎると不安や震え、心拍数の増加が起こると説明しています。

毎日飲んでいると、効き目は弱くなる?

厚生労働省の睡眠ガイドは、眠気覚ましとしての慢性的な摂取では効果が弱まり、依存も生じるとしています。よく飲む人を調べた実験でも、カフェインは抜いたときに下がった覚醒度を元に戻しているだけだと結論づけられていました。

妊娠中や薬を飲んでいるときは?

農林水産省が紹介する欧州食品安全機関の評価では、妊娠中・授乳中は1日200mgまでとされています。妊娠中・授乳中の人や薬を飲んでいる人は影響を受けやすい場合があるため、かかりつけ医に相談することが推奨されています。

つらい状態が2週間以上続くときや、日常生活に支障があるときは、医療機関や、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)などの相談窓口に相談できます。

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出典

  1. Gardiner C, Weakley J, Burke LM, Roach GD, Sargent C, Maniar N, Townshend A, Halson SL (2023). The effect of caffeine on subsequent sleep: A systematic review and meta-analysis. Sleep Medicine Reviews, 69, 101764. https://doi.org/10.1016/j.smrv.2023.101764
  2. Drake C, Roehrs T, Shambroom J, Roth T (2013). Caffeine effects on sleep taken 0, 3, or 6 hours before going to bed. Journal of Clinical Sleep Medicine, 9(11), 1195-1200. https://doi.org/10.5664/jcsm.3170
  3. Childs E, Hohoff C, Deckert J, Xu K, Badner J, de Wit H (2008). Association between ADORA2A and DRD2 polymorphisms and caffeine-induced anxiety. Neuropsychopharmacology, 33(12), 2791-2800. https://doi.org/10.1038/npp.2008.17
  4. Rogers PJ, Hohoff C, Heatherley SV, Mullings EL, Maxfield PJ, Evershed RP, Deckert J, Nutt DJ (2010). Association of the anxiogenic and alerting effects of caffeine with ADORA2A and ADORA1 polymorphisms and habitual level of caffeine consumption. Neuropsychopharmacology, 35(9), 1973-1983. https://doi.org/10.1038/npp.2010.71
  5. Klevebrant L, Frick A (2022). Effects of caffeine on anxiety and panic attacks in patients with panic disorder: A systematic review and meta-analysis. General Hospital Psychiatry, 74, 22-31. https://doi.org/10.1016/j.genhosppsych.2021.11.005
  6. 厚生労働省 (2024). 健康づくりのための睡眠ガイド2023(令和6年9月一部修正). https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf
  7. 農林水産省. カフェインの過剰摂取について(2026年8月28日更新). https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html