AI疲れ・情報疲れ

通知音や話し声に囲まれて、神経がすり減る。鳥の声や水の音を聞いた人は、ストレスや不快感の指標が約28%低かった

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わかっている度 ★★☆ 中研究3本・公的指針0件を整理出典照合済み(2026-10-13)
苔むした岩のあいだを流れる森の小川
Photo: VillageHero from Ulm, Germany / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究と公的機関のデータ・指針をAIが調べて整理しました(商品の紹介や診断はしていません。出典は末尾)。

チャットの通知音、キーボードを打つ音、近くの話し声。音に囲まれて一日を過ごすと、気が休まらず神経がすり減っていきます。その場でできる手の一つが、数分だけ鳥の声や水の音を聞くことです。自然の音の研究36本を整理した分析では、自然の音を聞いた人のほうが、ストレスや不快感の指標が約28%低くなっていました。

3行でわかる

  1. 自然の音と健康の研究36本を整理し、18本をまとめた分析では、自然の音を聞いた人はストレスや不快感の指標が比べた人より約28%低かった。
  2. 計算課題でストレスをかけたあとの実験では、噴水と鳥の声を聞くと、交通騒音などを聞くより体の興奮が9〜37%速くおさまっていた。
  3. ただし実験室での数分の研究が中心で、人によって反応は違った。毎日聞き続けたときの効果や、AI疲れの人を対象にした研究はまだない。

01 結論から言うと音で神経がすり減ったとき、自然の音は効く?

数分、鳥の声や水の音を聞くのは試す価値があります。研究のまとめでは、自然の音を聞いた人のストレスや不快感は比べた人より約28%低くなっていました。ただし実験室での短い研究が中心です。

大きな音は、それだけで体を緊張させる刺激になることが知られています。通知音や話し声が一日中続くと、気持ちが休まる時間がないように感じます。

自然の音がなぜ落ち着きにつながるのかについて、研究者は2つの考え方を挙げています。1つは、自然は意識して注意を向けなくてよいので、注意の力が回復するという考え方です。もう1つは、自然は脅威に感じにくいので、体の緊張がほどけるという考え方です。

02 研究とデータでわかっていること自然の音で、ストレスは本当に下がる?

下がる方向の結果がそろっています。研究18本のまとめでストレスや不快感は低く、ストレスのあとの実験でも、自然の音のほうが体の興奮が速くおさまっていました。

約28%自然の音を聞いた人で、ストレスや不快感の指標が比べた人より低かった割合(研究者の換算。18本のまとめ、2021年)
36本自然の音と健康の関係を調べた研究の数。11か国で行われ、61%は実験室か病院での研究
9〜37%ストレスのあと、自然の音では騒音より体の興奮が速くおさまった幅。スウェーデンの大学生40人(2010年)

Buxton ら(2021年)[1]

自然の音と健康の関係を調べた研究36本を集め、18本をまとめて分析した。自然の音を聞いた人では、痛み・心拍数・血圧などのストレスや不快感の指標が下がり、気分や認知の成績などの良い指標は上がっていた。ストレスと不快感の指標は、比べた人より約28%低かった。

対象: 11か国の研究(61%は実験室か病院) / 限界: 研究どうしで結果のばらつきが大きかった。鳥の声を直接調べた研究は2本だけだった。

Alvarsson ら(2010年)[2]

2分間の速さを競う暗算でストレスをかけたあと4分間音を聞く流れをくり返し、噴水と鳥の声、交通騒音(大きい音・小さい音)、換気扇などの低い機械音の4種類を1つずつヘッドホンで聞いた。汗腺の働き(体が緊張すると上がる指標)が半分に戻るまでの時間は、自然の音で約101秒、大きな交通騒音で約160秒だった。自然の音は、同じ音量の騒音や、より小さい機械音よりも速く落ち着いていた。

対象: スウェーデンの大学生40人 / 限界: 短い音を少しだけ使った実験室の研究。平均値で差がはっきりしたのは大きな交通騒音との比較だけで、休むときに働く神経(副交感神経)の指標には差がなく、半分に戻るまでの時間の差は統計的には確かめられていない。

Gould van Praag ら(2017年)[3]

約5分ずつ自然の音と人工の音を聞かせると、なじみのある自然の音は、人工の音の約2倍心地よいと評価され、休むときに働く神経の指標が上がった。ただし、この反応には個人差があり、もともと指標が低い人では上がり、高い人ではむしろ下がっていた。

対象: 英国の健康な成人17人(平均26歳) / 限界: 少人数の脳の画像の研究で、ストレスをかけたあとの回復は調べていない。

03 まだわかっていないこと毎日聞けば、AI疲れや通知疲れは軽くなる?

まだわかっていません。研究の多くは数分から十数分の実験室での研究で、毎日続けたときの効果や、通知や情報の多さに疲れた人を対象に調べた研究は見当たりません。

  • 鳥の声・水の音・雨の音など、どの音がより合うのかは、比べた研究がまだ少ない。
  • 騒がしい場所で自然の音を重ねて聞くときの効果ははっきりしない。研究のまとめでは騒音が混ざっても差は小さかった一方、効果が弱まる可能性を挙げる研究者もいる。
  • 自然の音に落ち着く人もいれば、そうでない人もいる。誰に合いやすいのかはまだはっきりしない。
  • 音楽を聞くことと比べてどちらがよいのかは、この記事で整理した研究では調べられていない。

04 今日からできるセルフケア音に疲れたとき、その場で何をすればいい?

小さめの音量で鳥の声や水の音を4〜5分聞き、そのあと気分の変化を確かめてみてください。大きな騒音の中にいるなら、まず少しでも静かな場所に移ります。

1

気が張ったら、鳥の声や水の音を4分聞く

ヘッドホンで、噴水・川・鳥の声などの録音を小さめの音量で流します。実験では暗算のストレスのあと4分間聞き、汗腺の働きが半分に戻るまで約101秒でした。

目安 4〜5分、つらいと感じたときに1回

2

騒がしい場所から、少しでも静かな場所へ移る

大きな交通騒音を聞いた条件は、落ち着くのが最も遅くなっていました。研究のまとめでも、騒音の代わりに自然の音を聞く比べ方で差が最も大きくなっていました。窓辺や屋外の木の近くなど、人工の音が少ない場所を選びます。

目安 休憩1回につき5分

3

聞く前と後で、気分を10点満点でつける

自然の音への反応は人によって違いました。聞く前と後の「張りつめ度」を数字にして、3回ほど試して自分に合うかを確かめます。合わなければ、別の方法に切り替えて構いません。

目安 1回30秒、3回試す

ほかのその場でできる方法として、音楽を聴いてストレスを下げる研究や、力を入れてから抜く筋弛緩法もまとめています。通知そのものを減らしたいときは通知をオフにした1日の研究、外で過ごす時間を増やしたいときは自然の中で過ごす研究が参考になります。

05よくある質問

自然の音は、動画サイトなどの録音でも効果がある?

研究の多くは、録音した自然の音をヘッドホンなどで聞かせた実験です。研究36本のうち61%は実験室か病院で行われていました。録音でも、短い時間の実験では落ち着く方向の結果が出ています。

雨の音や換気扇のような一定の音でもいい?

換気扇などの低い機械音を聞いた条件は、噴水と鳥の声より体の興奮がおさまるのが遅かった実験があります。雨や風のような自然の音は研究の対象に含まれていますが、どの自然の音がよいかを比べた研究はまだ少ないです。

音楽と自然の音では、どちらがストレスに効く?

この記事で整理した研究は、音楽と自然の音を直接は比べていません。音楽を聴いてストレスが下がるかは、別の記事で104件の試験のまとめを紹介しています。好みや場面に合わせて試してみてください。

つらい状態が2週間以上続くときや、日常生活に支障があるときは、医療機関や、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)などの相談窓口に相談できます。

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出典

  1. Buxton, R. T., Pearson, A. L., Allou, C., Fristrup, K., & Wittemyer, G. (2021). A synthesis of health benefits of natural sounds and their distribution in national parks. Proceedings of the National Academy of Sciences, 118(14), e2013097118. https://doi.org/10.1073/pnas.2013097118
  2. Alvarsson, J. J., Wiens, S., & Nilsson, M. E. (2010). Stress Recovery during Exposure to Nature Sound and Environmental Noise. International Journal of Environmental Research and Public Health, 7(3), 1036–1046. https://doi.org/10.3390/ijerph7031036
  3. Gould van Praag, C. D., Garfinkel, S. N., Sparasci, O., Mees, A., Philippides, A. O., Ware, M., Ottaviani, C., & Critchley, H. D. (2017). Mind-wandering and alterations to default mode network connectivity when listening to naturalistic versus artificial sounds. Scientific Reports, 7, 45273. https://doi.org/10.1038/srep45273